「土中環境」 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技 高田宏臣 著

これは『治水』の本でもありました。
具体的な例を元に、フルカラーでひもとく土の中。
周防大島では、ここに書かれているケースをごく身近で観察することができます。
自宅の身の回りから、畑、海。そして大きな地域のことまで。

オススメの一冊です。

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古来より存在する土木技術は、いかにして環境を守ってきたのか、そしてその技術は現代を生きる我々にどのように語りかけてくるのか。造園から環境を考える一冊。

自然環境に人間が手を加えることは、昔も今も変わらず行われている。しかし何故いま、自然環境の劣化が際立って叫ばれるようになったのだろうか?それは単純に工事の規模や内容が違うからだけなのだろうか?

庭師(造園家)の職域には、土中の環境を整える作業が含まれている。そこでは地中を通る水の動き「通気浸透水脈」や海中の「湧水」など、水が重要な役割を果たしている。古来より存在する土木技術はいかにして環境を守ってきたのか、そしてその技術は現代を生きる我々にどのように生かされていくべきなのか、造園を生業とする著者が鋭く説く。


目次
第1章 土中環境とは(土中環境への目覚め 森林の状態と土中環境の相関性 ほか)

第2章 大地の通気浸透水脈(地形と大地の通気浸透水脈について 健康な河川の仕組みとその崩壊とは―貯水ダムとシルトの流亡プロセス ほか)

第3章 暮らしを支える海・川・森の循環(信仰に守られてきた大地の水循環―弘法大師の足跡から 「川のいのち」というもの―アイヌの暮らしと北海道の河川 ほか)

第4章 安全で豊かな環境を持続させてきた先人の智慧と技(過去の土木造作の技と智慧を見直す意味 土砂崩壊を土中環境から考える ほか)

第5章 土中環境改善の実例5例(太夫浜 海辺の森、海岸松林の環境改善(新潟・北区) 吉野山 太閤花見塚の環境再生(奈良・吉野町) ほか)


高田/宏臣
株式会社高田造園設計事務所代表、NPO法人地球守代表理事。1969年千葉生まれ。東京農工大学農学部林学科卒業。1997年独立。2003~2005年日本庭園研究会幹事。2007年株式会社高田造園設計事務所設立。2014~2019年NPO法人ダーチャサポート理事。2016年~NPO法人地球守代表理事。国内外で造園・土木設計施工、環境再生に従事。土中環境の健全化、水と空気の健全な循環の視点から、住宅地、里山、奥山、保安林などの環境改善と再生の手法を提案、指導。大地の通気浸透性に配慮した伝統的な暮らしの知恵や土木造作の意義を広めている。行政やさまざまな民間団体の依頼で環境調査や再生計画の提案、実証、講座開催および技術指導にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


発売日 : 2020/6/19
単行本(ソフトカバー) : 224ページ
出版社 : 建築資料研究社
販売価格
2,750円(税250円)
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