「上を向いてアルコール」 小田嶋隆

内容
「50で人格崩壊、60で死ぬ」。医者から宣告を受けて20年----
なぜ、オレだけが脱け出せたのか?

「その後」に待ち受けていた世界とは??
壮絶!なのに抱腹絶倒 

何かに依存しているすべての人へ

アル中は遠くにありて思うものです。
山にかかる雲と同じで、その中にいる人には、なかなか気づくことができません。
一度、雲の外に出てみないと、視界が確保できないからです。
私の告白が、雲の中で苦しんでいる仲間にとっての蜘蛛の糸みたいなものになったら良いなと思っています。
まあ、私はお釈迦さまではないわけですが。
(告白─ 「まえがき」に代えて より)



著者情報
小田嶋隆(おだじま・たかし)

1956年東京赤羽生まれ。幼稚園中退。早稲田大学卒業。一年足らずの食品メーカー営業マンを経て、テクニカルライターの草分けとなる。国内では稀有となったコラムニストの一人。著書に『小田嶋隆のコラム道』(ミシマ社)、『ポエムに万歳!』(新潮文庫)、『地雷を踏む勇気』(技術評論社)、『超・反知性主義入門』(日経BP社)、『ザ・コラム』(晶文社)など多数。

パブリシティ情報
「誰もが依存症になる危険性をはらんでいる、ということを認識するためだけでも、この本は十分に読む価値がある。」(2018年4月9日号『日経ビジネス』 仲野徹氏)

「アル中予備軍の必読書であることは間違いないが、同時に『酒の力を借りる』系に悩まされている人も必読。あの生態系を素早く倒す解答例が詰まっているからだ。」(2018年3月25日号『サンデー毎日』 武田砂鉄氏)

「結局、依存という堂々巡りは、自分の内心の声を拒絶するところから始まっている何かだったということなのだろう。このことを私は本書の製作過程であらためて知った。その意味で、私自身にとってありがたい本だった。同じように、本書が、読者にとっても、発見を含んだ経験になるであろうことを願っている。」(2018年4月2日東京新聞、「私の本の話」著者インタビュー)

「酒のない人生は無意味だと思っている人は、断酒すべきです。というのも、酒のない人生をつまらない人生だと考える人間がたどることになる酒浸りの人生は、本人にとっても周囲の人間にとっても、月並みな地獄以上のものではないからです。」(2018年4月9日号『週刊プレイボーイ』著者インタビュー)


書店員の方々の声
抱腹絶倒のエピソードの数々、酒で記憶を失い、衣装ケースにした小便、80台のスコアで回ったこともあるゴルフで、コンペの途中で両足がつって歩けなくなる。次々と聴こえてくる幻聴、ページをめくる手が止まらない。最終盤のアルコール依存などコミュニケーション依存についての考察は大いなる示唆に富んでいます。
――日毛俊之さん(文教堂書店 赤羽店)


お酒をはじめとする依存について自体験を元に鋭い切り口から迫りながらも、クスリと笑っちゃうようなコラムが満載で、毒にも(?)薬にもなるような、一筋縄ではいかない読み応えのある作品です!!
――青柳将人さん(文教堂書店青戸店)


アルコールの怖さがどうとかそういう事ではなく、人間の心の持ち方、あり方をつまびらかに表現した「卒アル人生訓」。
――小熊基郎さん(リブロ ecute日暮里店)


目次を見ただけで、読まなければいけない本だと確信しました。
責任感と惰性の表裏一体にあるような、二律背反にあるような、心の隙間に入り込んでくるアルコールに気をつけたいと思います。
――市岡陽子さん(喜久屋書店 安倍野店)


アルコール依存症の本はいろいろありますが、本人の心理をここまで書いてある本はなかなかないなと思います。
――井門道治さん(新丸三書店)


かなりの失敗談などおもしろさ満載です。さあ、あなたもこの本を読んでアルコール漬になってください。
――鈴木康之さん(大杉書店 市川駅前本店)


依存症は誰にでも突然忍び寄り、人生を蝕んでいく。体験告白も小田嶋隆という誠実さによってその生々しい本質を浮かび上がらせている。依存症は私たちのすぐ隣に存在する。
――日野剛広さん(ときわ書房志津ステーションビル店)


(…)自分の足元を今一度見つめてみる。うん、大丈夫。でも迷い込まないとも限らない世界、そのことを決して忘れてはいけない。
――横田かおりさん(本の森セルバ 岡山店) 

目次
告白
一日目 アル中に理由なし
二日目 オレはアル中じゃない
三日目 そして金と人が去った
四日目 酒と創作
五日目 「五〇で人格崩壊、六〇で死ぬ」
六日目 飲まない生活
七日目 アル中予備軍たちへ
八日目 アルコール依存症に代わる新たな脅威
告白を終えて

切れ味抜群の「コラム&短編」、収録!
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1,650円(税150円)
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